訪日3000万人 受け入れ態勢に課題残る

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 日本を訪れた外国人観光客の数が今年、3000万人の大台に乗った。2013年に1000万人を超えてから、5年で3倍の増加である。円安や格安航空会社(LCC)の路線拡充が追い風になった。
 
 急速な伸びに受け入れ態勢が追いついていない面がある。滞在先の分散、多言語での情報提供、災害時の対応など、本腰を入れた取り組みが欠かせない。
 
 政府観光局によると、17年の日本への観光客数は世界12位。アジアの中では中国、トルコ、タイに続いて4位だった。今年は順位を上げる可能性が高い。
 
 日本は10年ほど前まではシンガポール、マレーシアなどにも水をあけられていた。ようやく“観光大国”の一角に食い込めるようになってきた。
 
 東京五輪の20年に4000万人にする目標を政府は掲げている。達成も見通せる状況だ。
 
 国・地域別に見ると、中国、韓国、台湾、香港の4カ国・地域からが7割を占める。経済成長を背景に伸び率も高い。
 
 今年の観光白書は「観光が日本経済成長の主要エンジンに変化しつつある」と述べている。宿泊、飲食、医薬品・化粧品などの分野で売り上げに占める外国人観光客の比率が上昇しているという。
 
 観光客は帰国してからも、滞在中に買った化粧品や薬、食品などをネットで取り寄せることが少なくない。「越境電子取引」と呼ぶ。波及効果は大きい。
 
 課題も多い。一つは訪問先が有名観光地に集中しがちなことだ。延べ宿泊数は、東京、大阪、北海道、京都の4都道府で全体の半分以上を占める。
 
 長野県での宿泊数は都道府県別で全国12番目だった。
 
 人気観光地では公共交通機関の混雑、騒音、ごみの散乱といった問題で地元の人々と摩擦が起き、「観光公害」という言葉も使われるようになった。集中を和らげる工夫が必要だ。
 
 9月に起きた北海道の地震では観光客が駅などに足止めされ、不安な時を強いられた。情報提供の強化が求められる。
 
 20年に4000万人という政府目標が実現に向かえば、問題はもっと深刻化する。迅速に対処しなければならない。
 
 外国人観光客は日本のよき理解者になってくれる可能性が高い。領土、歴史認識など、日本は近隣の国々との間で難しい問題を抱えているだけに、訪ねてくれる人を大事にしたい。 
 
引用:信毎web



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